畑は生と死を感じる場所

いきもの

ある日、畑で作業をしていると地面が一瞬光りました。近づいてみてみると、それはタマムシでした。

タマムシ(ヤマトタマムシ)

図鑑などでは見たことある方もいるかもしれません。ですが生きているのを見かけるのはなかなか難しいと個人的には感じます。

普段はエノキやケヤキなどの広葉樹林などで過ごしています。

そんなタマムシが畑のど真ん中でじっとしている、これはチャンスと思い近づき触れてみると、この子はすでに亡くなっていました。

今すぐに動き出しそうなくらいに綺麗なままででした。

このタマムシ、羽がとっても綺麗ですよね。この羽は亡くなった後も色褪せることなくキラキラ輝き続けます。

この子の命は終わっても生き続ける部分があるんだと教えてくれました。

歴史ある生き物

このタマムシ、昔歴史の教科書で名前を見たことがあります。
「玉虫厨子」たまむしのずし
聞いたことのある方もいるのではないでしょうか?

調べてみると奈良県の法隆寺にある飛鳥時代の厨子で、装飾にタマムシの羽を使っていました。

そもそも厨子が僕は分かりませんでした。厨子とは仏像や経典などを納めておく戸棚だそうです(※ウイキペディア参照)

飛鳥時代からタマムシがいて、当時から美しい生き物だと思われていたんですね。

当時の人と少し繋がれた気分になりました。

今回の出会いで感じたこと

僕は畑で沢山の生まれる命を見てきました。野菜もそうです。種を植え、芽が出て、花が咲き、実になる。その成長を見るのはとても楽しいです。

でも命を育むだけでなく、このタマムシのように命が終わる場所でもあるんだと知りました。

終わった命は少しずつ土へと還り、また次の命への栄養となる。そうやって廻っていくんだと強く実感しました。

畑で過ごすことで、これからも命を感じ、感謝し、大切にしていきたいと思いました。

もしこの先タマムシを見かけたら、生きていたらそっと見守ってあげてくださいね。飼育は警戒心が強いため人が近くにいると食べなくなってしまったりもするそうです。

もし亡くなっている子を見かけたら、お家で保管もできます。いろいろときちんとしたやり方もあると思いますが、僕は簡単に密閉容器に綿を敷いて、防腐剤などを入れています。これだけでも綺麗なままです。

番外編

ちなみにこの子もタマムシです。名前は
「ウバタマムシ」と言います。

さっきのとはだいぶ色合いも違いますね。生息場所も違います。

この子は松林などにいます。実際この写真も松の木にとまっているときに撮りました。少し金色のふさふさもあり、とても可愛かったです。

身近にもまだほかの種類のタマムシもいるそうです。何種類見つけられるか一緒に挑戦してみましょうね!

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